気ままなモノづくり日記

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設備の電気機器不具合を低減するための持論  220701

設備の電気機器不具合を低減するための持論 220701

電気系統で配線ショートが発生

とあるマレーシア製の設備で、設備電源をONしても装置が立ち上がらない不具合が発生しました…。

Safety relayまでは電源が来ていることを確認したが、それ以降の電気機器に電源が供給されていない。どうも24V電源のターミナルブロックにてショートが発生している模様。ショート箇所を発見するためにテスタで配線を一本ずつ調べていくが、配線が多いためショート箇所を特定するまで半日以上費やしてしまいました。。。

 

特定の設備だけ電気不具合が多発している

原因はショートということでどの設備でも起こり得る一般的な不具合かと思うのですが、このマレーシア製の設備ではショート等の電気不具合の発生率が明らかに日本製の設備よりも多いです。

まだ量産稼働して2~3年しか経っていないのですが同じ仕様の設備が10台弱導入されており、半年に2~3回はどれかしらの号機が電気機器の不具合でトラブっている印象です。日本製の設備では多くて1年に1、2回くらいの印象です。

配線規格の違い等はあるのかもしれませんが、それにしても使用されている機器はそれほど変わりませんので配線の差で違いが出るものなのかと疑問だったのですが、自分の中でつじつま合わせの仮説を検討してみました。

電気機器の不具合原因の仮説

当該の設備ですが、以下の写真のように電気機器が水平に配置されているんですよね。

日本製の設備では縦置きに配置されているケースがほとんどです。

長年設備を使用していますと段々と設備の中に埃が溜まってくるのですが、電気機器が水平置きにされていますと埃の蓄積に晒される端子の数が単純に増えるため故障の発生リスクも高くなるという仮説を立ててみました。

ましてや、タイの設備保全スタッフは5Sをほとんど実施しませんので、埃は蓄積されはするものの除去されることはないです。

電気機器のショート問題を回避するために

正直私の経験則的なところがあるので根拠には乏しいかもしれません。とはいえ、今後メーカさんに設備製作を依頼する際はなるべく電気機器は縦置きにするようにお願いしようと思いました。

また、電気機器を水平置きにする際も以下の写真のようなビニールカバーを被せておけば埃にさらされることはありませんので、誇りによるショートのリスクは低減できると考えています。

余談 電気機器の5S

埃への対応については、定期清掃を実施すればいいと思われるかもしれませんが海外工場の保全レベルを甘くみてはいけません。保全スタッフに作業させること自体がリスクになるケースがありますので、メンテを不要にしてしまうことがベストです。

清掃中に配線を引っ掛けて断線させてしまうなど容易に想像がつきます。