気ままなモノづくり日記

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221004 設備の状態変化を検知するには

221004 設備の状態変化を検知するには

設備条件は経時変化する

過酷な状況、条件で稼働する設備は、部品の摩耗、消耗、締結部品やベルトの緩み等で条件を維持することが困難です。そもそも、そういう事態にならないような設備設計を心掛けるべきなのですが、実際にはそうはなっていない生産設備も多々あるのが現状です。

不良や設備トラブルを長時間継続させないためにも、設備条件の変化や異常をタイムリーに検知することが重要になります。

例えばですが、我々の工場では経時変化が即座に品質に影響してしまう設備があります。そのような設備の状態管理のために、以下の機能を搭載いたしました。

設備アラームのカウント&インジケータ機能

設備アラームを直接モニタして、異常発生回数が増加した場合はタッチパネルに異常検知の信号(インジケーター)を表示します。

アラームモードも細分化されていますので、各アラームモードへの対応マニュアルを作成することで原因分析に長けていないスタッフでも保全対処が可能となります。

こういった機能が無ければ保全担当者はパっと見ただけでは何が問題なのか分からず原因分析からスタートする必要があり保全時間のロスになります。あらかじめ何処に問題があるのかを可視化することで、短時間での問題点の絞り込みが可能となります。

最近のPLCではこういったソフトも簡単に組めますので、生産性Upの取組として導入を進めているところになります。

設備アラームのカウント&インジケータ機能のイメージ

1.インジケータ機能

設備のタッチパネルにインジケータ(ランプ)の画面を作成します。各アラームモードが一定の基準を超えるとランプがオレンジに点灯するため現場で設備の異常に気付くことができます。また、ランプは1日の始業時にリセットされます。

2.カウンタ機能

各アラームモードがその日のうちに何回発生したかを表示しています。

アラームは各センサ毎に細分化されていますので、どの部分に異常があるのかすぐに見つけることができます。

 

 

設備アラームのカウント&インジケータ機能のメリット

この機能を導入する以前は製品の不良状態から設備側の異常を原因分析して対処するというルーチンで対応しておりましたが、現場の保全スタッフが不良状態から設備の異常を正しく分析することができず、全く見当違いの調整を実施してしまうことで余計に不良が増えるということが多々ありました。

発生源側の設備異常を直接表示することで問題箇所を特定しやすくします。

また、従来の工程モニタシステム(不良率、稼働率データ)でも異常検知ができますが、担当者が情報を整理して現場のスタッフに連絡して設備の再調整を実施するまでにワンテンポの遅れが発生して、その間に製品不良が積み重なります。

現場で即異常に気付くことができるのは、従来の工程モニタシステムに比べて有利な点です。